【『液晶サイネージ』と『LEDビジョン』の違い】

 

 

今回は【デジタルサイネージ】という大きな括りの中で

大きく分けて2つに区切られる

液晶サイネージ(LCD)

LEDビジョン

この2つの違いについてご紹介します。

 

 

 

 

 


 

液晶サイネージ(LCD)とLEDビジョンは何が違う?

 

 

 

 

【液晶サイネージ(LCD)】

 

名前の通り「液晶」モニターを使用したディスプレイとなっていますので

見た目はテレビのようなモニターです。

テレビやパソコン、スマートフォン等でも「液晶」モニターを使用しているので

皆様にも馴染みの深いものだと思います。

 

液晶サイネージの仕組み

 

「液晶」モニターの仕組みはモニターを正面に見て大まかに分けると

「ガラス基板」→「ディスプレイ」→「偏向板」→「カラーフィルター」→「液晶」→「電極」→「偏向板」→「LED光源」

このような形で液晶を挟んだような構造をしています。

液晶自体が発光するわけではなく、LED光源などのバックライトを利用して映像を表現しています。

 

 

メリット*デメリット

 

液晶サイネージメリットはより高精細で高解像度の映像を流すことができる為

特に至近距離で綺麗な映像を流すことができます。

基本的な解像度はフルHD(1920×1080)

最近は4Kサイネージ(3840×2160)のサイネージも増えてきています。

また、タッチ式などもあり、より直感的な表現をすることも可能です。

 

 

1番のデメリットとしてはサイズに限界があることです。

屋内用で約100インチ、屋外用で約86インチが最大インチ数になります。

但し、屋内用はマルチモニター用というベゼル(枠縁)の薄いモニターを複数枚並べて

ひとつの大型モニターとして使用することも多くなっています。

 

 

 

 

 

【LEDビジョン】

 

液晶サイネージと違い、ピクセル自体が発光することで色見を表現し

ピクセルが「赤」「緑」「青」の光の3原色のLED球で構成されており

各ピクセルの発光出力によって色見を表現しています。

近年では高層ビルの壁面や屋上などに設置されているものを見たことがあると思います。

 

 

LEDビジョンの仕組み

 

上記にも記載しましたが、LEDビジョンはLED球一粒一粒が素子となって発光し

それぞれが「赤」「緑」「青」の光の3原色の発光によって全体の映像を表現しています。

LEDとは正式名称「Light Emitting Diode」と言い

日本語では「発光ダイオード」といいます。

(2014年にノーベル賞を受賞された青色発光ダイオードについての記事です)

※平成27年版 科学技術白書 特集1より引用

 

液晶サイネージと異なり、ピクセル自体が発光することで

昼間の太陽光にも負けない圧倒的な明るさ(輝度)を持つことができます。

 

LEDビジョンはLEDモジュール(キャビネット)を複数枚連結させて構築します。

モジュールサイズはいくつもあり、例えばW500×H500ものだったり

W1280×H960のものだったり、全体サイズを鑑みて各モジュールの選定を行います。

様々な種類があるので、全体サイズ・設置場所や環境・視認ユーザーに合わせて

弊社で最適な商品をご提案します。

 

メリット*デメリット

 

LEDビジョンのメリットは液晶サイネージと異なりモジュールを何枚でも連結させることができるので

超大型のモニターとして表現することができます。

また、屋外用の液晶サイネージの明るさ(輝度数)が1500~3000cd/㎡なのに対し

屋外用のLEDビジョンは5000~8500cd/㎡と超高輝度となっており

昼間の太陽光や夕方の強い西日が当たってもはっきりと視認することができるのが強みです。

 

液晶サイネージは基本的に16:9の対比のモニターですが

LEDビジョンはモジュールの組み合わせ次第で横長にも縦長にも構成できるのも特徴のひとつです。

 

一昔前は液晶サイネージにくらべピッチが荒く、解像度が低く映像として

見えづらいことがネックポイントでしたが、近年では生産技術が向上し

細かいピッチの生産も可能になり、ピッチと全体の大きさ次第では

フルHD以上の解像度で表現しているところも増えています。

 

 

LEDビジョンのデメリットは近くで見るときの荒さと初期コストの高さになります。

液晶サイネージと違い、LED球一粒一粒で構成している為

至近距離では見えづらく、ただ点が光っているように見えますので

適正な視認距離を持って見て頂くものになります。

(※近年では超高精細ピッチ商品も開発されていますので液晶サイネージに近い感覚見れる商品もあります)

 

特に屋外用のLEDビジョンは設置工事等も伴いますので初期費用が高額になります。

高所での設置等になると、クレーンや高所作業車も必要になり工事費だけではなく様々な費用が掛かります。

 

また、日本では「屋外広告物法」という法律があります。

「良好な景観を形成又は風致を維持し、公衆に対する危害を防止するために

屋外広告物の表示や屋外広告物を提出する物件の設置・維持、並びに屋外広告業について

必要な規制の基準を定めることを目的としている」とあり

設置場所や環境にもよって各都道府県で決められたガイドラインがありますので

LEDビジョンを設置する前には確認する必要があります。

 

 

 

 

 

 


 

大きく【デジタルサイネージ】という言葉で表現するとひとつの単語ですが

「液晶サイネージ」と「LEDビジョン」では全く異なる商品です。

どちらが良いという事ではなく、どちらもメリット・デメリットがありますので

設置したい環境、希望のサイズ、放映したいコンテンツ、視認ユーザー、ご予算などなど

様々な条件の中から適正な商品をご提案いたしますので、安心してお問い合わせください。